ツイードから学ぶこと

オカモトの事|2015/11/2

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私たちは、久留米絣を使用して、ものづくりをしている会社である。
絣生地は、非常に使い勝手が広く、ブラウスやワンピースなどのアパレル、
バックや帽子、ショールなどの服飾品、またインテリア関係にも活かされている。
最近では、椅子の背もたれに、という事例もあったり、また、おもしろいところでは、
カーテンやブラインドなどの室内装飾品に生かしたいというような話もあった。
近年は減少傾向であるが、本来の物である袢天や作務衣、法被などの和装品も今だ健在である。

こう考えると、絣の生地の応用の広さ、多様性というものに気づく。
と同時に、何にでも応用できる故の、これという決定打にかけるような気がする。

例えば、これから冬を迎えるに当たり、ツイードという素材は重要な位置を占めている。
記憶に間違いがなければ、今年は大手アパレル小売チェーンのしまむらが
ハリスツイードの雑貨を大々的に扱う、という報道がなされていた。
何年か前から、ハリスツイードのラベルをつけた、雑貨を目にするようになってきたが、
大手のしまむらが大々的に扱うとなれば、かなりの数が普及されていくのであろう。
今年の冬は、老いも若きも、ツイードで染まっていくのであろうか?

しかし、個人的な思いとすれば、ツイードといえば、やはりジャケットというイメージである。
冬のお洒落を楽しみたい、というときにツイードの生地は、まさに打って付けだ。
カジュアルにも、またフォーマルな場でも、着こなし方によって、
様々な表情を変えていくので、いろんな場面で活躍が可能だ。

何より、あの何とも言えない、肌触りがいい。
人によっては、チクチクとして、嫌だ、という感想を持たれるかたもいるかもしれないが、
あの無骨な感じがあるからこそ、個性が際立っているのではないか、と思ってしまう。

アウトドアな要素を内に秘めながら、都会の風景に似合う。田舎と都市の融合。
そんな二面性が魅力として、備わっているのだと感じる。

なかでもスコットランドのアウター・へプリディーズ諸島で作られる
手織りの生地「ハリスツイード」は、ツイードの中でも、
認知度、品質ともに高いものとして、大変に有名である。
防寒性もあり、機能的なこの生地は、ハンティングやフィッシングなどを嗜む
英国の貴族に受け入れられて、その名声を不動のものとした。
フィッシャーマンセーターにしてもそうだが、その機能性ゆえに、ファッションの
領域へとドメインが変化したものは、その本質が質実剛健であるが故に、
時間を経過してもその輝きが失われることがない。

その時代時代に合わせながら、その物自体が、昇華していった、
という表現が妥当ではないかと思う。

というようなことを踏まえて考えると、私たちが扱う久留米絣も、
案外とそのようなコトを含んでいるとは思うものの、前述した通り、
ツイードには「ジャケット」という他の追随を許さない、アイテムがあり、
そのものが、突出したブランドの原動力になっているような気がする。

ココシャネルがなぜ、スコットランドの伝統織物であるツイードを採用したのか。
そして、シャネルスーツというパーマネントなものが生まれた理由も
そこにあるのではないか。

そのことに思いを馳せた時に、私たち久留米絣に身を置く私たちとしては、
何か特定なアイテムを磨き上げる必要がある。
そのようなことに思いを馳せてみる。

今日もまた、久留米絣は、未完であり、深化中である。

代表  和彦

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