ものより思い出

オカモトの事|2017/1/1

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新年明けましておめでとうございます。

旧年中は、大変お世話になりました。
今年も、弊社並びに弊社商品の変わらぬお引き立てを何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、私たちの会社は、オカモト商店といいますが、
これは、創業者・野口太助の旧姓からきております。
野口太助さんは、私の曾祖父さんにあたります。
「岡本」ではなく、あえて「オカモト」と片仮名表記にした理由は、
その当時、片仮名表記にするのが、流行っていたからと、私の父から聞いております。
確かに、漢字よりも片仮名のほうが、何となく親しみがわくと思います。
トヨタ自動車も、「豊田自動車」というよりも、しっくりくるような気がします。
ついでに言うと、「片仮名」という表記も、「カタカナ」のほうが、いいですね。

創業者・太助じいさんの思い出ですが、
亡くなったのが昭和44年で、私は当時4歳でしたから、あまり詳しくは覚えていません。
ただ、覚えているのは、父が東京に出張に行った際、
お土産として曾祖父さんに買ってきた「日本橋・栄太郎本舗」のアメを
いつももらっていた記憶があるのです。
火鉢の前で、鎮座する曾祖父さんが、おもむろに栄太郎のアメのカンカンを開けて、
私に、大事そうに渡してくれるんです。
そして、そのアメは、本当に美味しかった記憶があります。
あの時感じたあの味、あの部屋の空気で食べた、食感。
それは、たぶん永遠のものなのだと思います。
こんなことを思い出しながら、今度東京に行った時は、
栄太郎本舗のアメを久しぶりに買ってみようと思ってます。

「ものより思い出」

私たちの周りには、ものが溢れています。
私たちも、ものを作る会社なので、これからものを作ることに対して、
色々と考えることもあります。
必要とされるものを、必要なときに、必要な分だけ。
古来、日本では、「足るを知る」「座して半畳、寝て一畳」など、
人間の欲望を諌める思想が連綿と言い伝えられています。
戦後、ものに囲まれて育った私たちは、もう一度、その意味を考えるときに
来ているのではないかと思います。
それと同時に、「もの」には、「思い」が必要だと思います。
少し前に「ものより思い出」というキャッチコピーがありましたが、
ひょっとしたら、私たちは、もう既に「もの」を求めているのではなく、
「思い出」を求め始めているのかもしれません。
ものの価値というのは、相対評価と絶対評価というのがあると聞きました。
これからは、絶対評価というものが、益々重要になってくるのではないかと思います。
本人にしかわからない絶対に変えられない価値、というのが存在するのも真実だと思います。
かけがえのないものというのは、そういうものではないでしょうか。

ものを通じて、ひとと出会い、そしてそれが思い出になっていく。
その事を思うと、私たちは、ものをつくるということに対して、
さらに真摯に向き合っていかなければいけない、と思っております。
そして、私たちのつくるものがその架け橋になれれば、こんなに嬉しいことはありません。
あのとき、食べた、かけがえのない、アメのように。

昨年も沢山と方との出会いがありました。
その出会い一つ一つに心からの感謝を申し上げたいと思います。
今年も、どうぞよろしくお願いいたします。

平成二十九年 元日
株式会社オカモト商店 野口和彦

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