継続する力

オカモトの事|2015/6/29

0624001
私たちは、久留米絣の企画販売業である。
というと、生地を作ってるんですか?と、度々、尋ねられる。
その問いに対しては、私たちはあくまでも、「企画」の部分であって、
「製造」はしていないんですよ、と答えている。
製造は、久留米絣の織元の仕事であり、
私たちは、生地を仕入れて、販売する問屋の立場である。
だが、生地だけが流通することは、本当に稀で、何らかのデザインを施して、
世に出すのが私たちの仕事と考えている。
また、最近は、生地の別注も増えている。
他で扱っていないものを皆さん求めているのだろう。
しかし、他で扱っていないもの、というのは、かなり難易度が高いものになる。
他で扱っているもの=売れるもの、という公式が正しいかどうかは、
判断が分かれるところだが、やはり個性あるものを創造する、
ということに対してリスクが伴うのは否めない。
そのリスクを超えて、独自性あふれるものにするためには、
まず第一に明確なイメージがなければならない。

次に、そのイメージを伝える努力が必要となる。
これは、クライアント側の努力も必要だが、
受け取る我々側の受信能力が鍵になってくる。
そして、その受信した情報を、織元に発注するわけだが、
そこで我々は発信する立場に変容しなければならない。
クライアントのイメージに即するように、一枚の絵画を互いに鑑賞するがごとく、
その有り様を共有しなければならないのだ。
言葉で言うと簡単そうだが、これは、一朝一夕にできるものではない。
伝言ゲームになってしまわないように、情報を伝え、
そのプロジェクトへの参画意識を共有しなければならないのだ。
そこには、言うまでもなく、信頼というベースがなければならない。
こちらの事情もあるだろうが、相手の事情もあるだろう。

その当たりも含みながら、現実的に出来るか否かの検討をしなければならない。
この一連のプロセスをきちんとやらねば、本当に満足するものは生まれない。
いや、やったとしても、生まれてくる保証はない。
コミュニケーションが大事、と言うが、本当に真の意味で、
積み上げたコミュニケーションでなければ、創造の女神は微笑みかけないのだ。
しかし、我々は、それをやり続けなければならない。いや、やり続けていくのだ。
その継続する力そのものが、私たちが目指す、
「商人道」であり「問屋道」である、とひそかに思っている。

代表  和彦

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